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内部統制体制の整備に関する基本方針

目的

当社は富士通グループの一員として、トランストロングループの企業価値の持続的向上を図るためには、経営の効率性を追求するとともに、事業活動により生じるリスクをコントロールが必要である。かかる基本認識のもと、株主から当社の経営の委託を受けた取締役が、富士通グループの行動の原理原則である「FUJITSU Way」の実践・浸透とともに、どのような体制・規律をもって経営の効率性の追求と事業活動により生じるリスクのコントロールをし、経営に臨むかについて、その基本方針を委託者である株主に示すものである。

取締役の職務執行が効率的に行われることを確保するための体制

(1)業務執行の決定と執行体制
  1. 当社は、代表取締役社長の業務執行権限を分担する執行役員(以下、代表取締役、執行役員を総称して「経営者」という)を置き、執行役員は、職務分掌に従い、意思決定と業務執行を行う。
  2. 当社は代表取締役社長の意思決定を補佐するため、代表取締役および執行役員で構成する経営会議を設置する。
  3. 代表取締役社長は、経営者または経営者から権限移譲を受けた従業員が意思決定をするために必要な制度、規定(経営会議規定、各種決裁・稟議制度等)を整備する。
  4. 代表取締役社長は、決算報告・業務報告を毎回の定例取締役会において行うとともに、「内部統制体制の整備に関する基本方針」の運用状況について、定期的に取締役会に報告し、適正に運用されていることの確認を受ける。
(2)業務効率化の推進体制
  1. 当社は、トランストロングループのビジネスプロセス改革による生産性向上、原価低減および費用圧縮を推進するための組織を設置し、経営の効率性を追求する。

損失の危険の管理に関する規程その他の体制

(1)全般的な損失リスク管理体制
  1. 当社は、トランストロングループの事業継続性、企業価値の向上、企業活動の持続的発展を実現することを目標とし、これを阻害するおそれのあるリスクに対処するため、トランストロングループ全体のリスクマネジメントを統括するリスク・コンプライアンス委員会を設置するとともに、リスク毎に所管部署を定め、適切なリスクマネジメントを実施する体制を整備する。
  2. リスク・コンプライアンス委員会は、トランストロングループに損失を与えるリスクを常に評価・検証し、認識された事業遂行上のリスクについて、未然防止対策の策定等リスクコントロールを行ない、損失の最小化に向けた活動を行う。
  3. リスク・コンプライアンス委員会は、リスクの顕在化により発生する損失を最小限に留めるため、上記1の体制を通じて、顕在化したリスクを定期的に分析し、取締役会等へ報告を行ない、同様のリスクの再発防止に向けた活動を行う。
(2)個別の損失リスク管理体制
当社は、当社が認識する事業執行上の個別の損失リスクに対処するため、リスク・コンプライアンス委員会に加え、下記の体制をはじめとするリスク管理体制を整備する。
  1. 製品・サービスの欠陥や瑕疵に関するリスク管理体制
    トランストロングループにおける製品・サービスの欠陥や瑕疵の検証、再発防止のための品質保証体制を構築する。
  2. 受託開発プロジェクトの管理体制
    受託開発プロジェクトにおける不採算案件等の発生防止のため、商談推進およびプロジェクトの遂行をかんりするための体制を構築する。
  3. セキュリティ体制
    当社が保有する各種秘密情報に対するサイバーテロ、不正利用、情報漏洩等に対処するための組織を設置する。
(3)経営リスクへの対応
  1. 財務上のリスク管理体制
    財務上のリスクは、代表取締役副社長が統括する。
  2. その他の経営リスクの管理体制
    市場動向、価格競争その他の経営リスクは、事務章程で定める職務分掌に従い、各部門で対応する。

取締役および従業員の職務の執⾏が法令及び定款に適合することを確保するための体制

(1)コンプライアンス体制
  1. 経営者は、法令・定款遵守を含むコンプライアンスの基本理念として「FUJITSU Way」に掲げられた行動規範を遵守するとともに、経営者としての倫理に基いてグループ全体のコンプライアンスの推進に積極的に取り組む。
  2. リスク・コンプライアンス委員会は、トランストロングループのコンプライアンスを統括し、以下の職務を行う。
    • 継続的な教育の実施等により、トランストロングループの従業員に対し「FUJITSU Way」に掲げられた行動規範の遵守を徹底させる。
    • トランストロングループの事業活動に係わる法規制等を明確化するとともに、それらの遵守のために必要な社内ルール、教育、監視体制の整備を行ない、グループ全体のコンプライアンスを推進する。
    • 経営者および従業員に対し、職務の遂行に関連して、重大なコンプライアンス違反またはそのおそれのある事実を認識した場合は、直ちに通常の業務ラインを通じてその事実をリスク・コンプライアンス委員会に通知させる。
    • 通常の業務ラインとは独立した情報伝達ルートによりコンプライアンス問題の早期発見と適切な対応を実施可能とするため、通報者の保護体制等を確保した内部通報制度を設置・運営する。
    • リスク・コンプライアンス委員会は、重大なコンプライアンス違反またはそのおそれのある事実が発覚した場合、直ちに取締役会等へ報告する。
(2)財務報告の適正性を確保するための体制
  1. 当社は、代表取締役副社長のもと、財務報告を作成する組織のほか、財務報告の有効性および信頼性を確保するため、トランストロングループの財務報告に係る内部統制の整備、運用および評価を統括する組織を設置する。
  2. 当該各組織において、富士通グループ共通の統一経理方針ならびに財務報告に係る内部統制の整備、運用および評価に関する規程を整備する。
  3. トランストロングループの財務報告に係る内部統制の整備、運用および評価を統括する組織は、内部統制の有効性に関する評価結果を定期的に取締役会等へ報告する。
(3)内部監査体制
  1. 当社は、業務遂行について内部監査を行う組織(以下、「内部監査組織」という)を設置し、その独立性を確保する。
  2. 内部監査組織は、内部監査規程を定め、当該規程にもとづき監査を行う。
  3. 内部監査組織は、トランストロングループ全体の内部監査を行う。
  4. 内部監査の結果は、定期的に当社および当該グループ会社の社長、監査役に報告する。

取締役の職務執⾏に係る情報の保存および管理に関する体制

  1. 経営者は、その職務の執行に係る以下の文書(電磁的記録を含む。以下同じ)その他の重要な情報につき、社内規程に基づき、保管責任者を定めたうえで適切に保存・管理を行う。
    • 株主総会議事録およびその関連資料
    • 取締役会議事録およびその関連資料
    • その他の重要な意思決定会議の議事録およびその関連資料
    • 経営者を決裁者とする決裁書類およびその関連資料
    • その他経営者の職務の執行に関する重要な文書
  2. 取締役および監査役は、職務の執行状況を確認するため、上記1に定める文書を常時閲覧することができるものとし、各文書の保管責任者は、取締役および監査役からの要請に応じて、いつでも閲覧可能な体制を整備する。

トランストロングループにおける業務の適正を確保するための体制

  1. 当社は、前記各体制および規程を、トランストロングループを対象として構築、制定するとともに、グループ会社の経営者から職務の執行に係る事項の報告を受ける体制を整備する。また、グループ会社の効率的かつ適法・適正な業務執行体制の整備を指導、支援、監督する。
  2. 当社は、グループ会社の重要事項の決定権限や決定プロセス等、代表取締役社長からのグループ会社に対する権限委任に関する共通ルールを制定する。
  3. 代表取締役社長は、グループ各社の管轄部門を定め、当該管轄部門の業務執行を分掌する執行役員は、グループ各社の社長、CEO等を通じて上記1および2の実施および遵守を確認する。
  4. 当社およびグループ各社の経営者は、定期的な連絡会等を通じてトランストロングループの経営方針、経営目標達成に向けた課題を共有し、協働する。

富⼠通グループにおける業務の適正を確保するための体制

  1. 経営者は、定期的な連絡会等を通じて富士通グループの経営方針、経営目標達成に向けた課題の確認を行う。また監査役は、富士通グループ監査役連絡会等を通じて、監査の視点からの富士通グループにおける課題の確認を行う。
  2. 経営者は、上記によって抽出された経営目標達成に向けた課題の解決のために必要な施策について、十分な協議を行ったうえでこれを実施するものとし、必要に応じ、富士通への報告または承認の手続を得るものとする。

監査役の監査の適正性を確保するための体制

(1)独立性の確保に関する事項
  1. 監査役がその職務を補助すべき社員として監査役スタッフの設置を求めた場合、取締役会は監査役と協議のうえ決定するものとし、当該監査役スタッフは監査役の要求する能力および知見を有する適切な人材を配慮する。
  2. 経営者は、監査役スタッフの独立性および監査役による当該監査役スタッフに対する指示の実効性を確保するため、その監査役スタッフの任命・異動、報酬等人事に関する事項については監査役の同意を得るものとする。
  3. 経営者は、監査役スタッフを原則その他の組織と兼務させないものとする。
    ただし、監査役の要請により特別の専門知識を有する従業員を兼務させる必要が生じた場合は、上記2の独立性の確保に配慮する。
(2)報告体制に関する事項
  1. 当社およびグループ各社の経営者は、監査役に重要な会議への出席の機会を提供する。
  2. 当社およびグループ各社の経営者は、経営もしくは業績に影響を及ぼすリスクが発生した場合、または職務の遂行に関連して重大なコンプライアンス違反もしくはそのおそれのある事実を認識した場合、直ちに監査役に報告する。
  3. 当社およびグループ各社の経営者は、定期的に監査役に対して職務の執行状況を報告する。
  4. 当社およびグループ各社の経営者は、上記2または3の報告をしたことを理由として経営者または従業員を不利に取り扱ってはならない。
(3)実効性の確保に関する事項
  1. 当社およびグループ各社の経営者は、定期的に監査役と情報交換を行う。
  2. 監査役の職務の執行について生じる費用については、会社法第388条に基づくこととし、経営者は、同条の請求に係る手続きを定める。
  3. 内部監査組織は、定期的に監査役に対して監査結果を報告する。

以上

[改訂履歴]
2007年5月23日 制定
2015年9月29日 改訂
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