池畑運送株式会社(三重県)は60年余前、オート三輪で創業した老舗。石油や食料品などを取り扱い、地元四日市の発展とともに歩んできた同社に、クラウドデジタコをきっかけとしたDXへの取り組みについてお伺いしました。
御社は自動車運送業の中でもとりわけ歴史があると伺っています
池畑祖父が昭和32年にオート三輪で始めました。元々は農家だったんですが、地域の皆様のために役立てようと家で飼っていた牛馬を使って運送業を始めたのがきっかけです。 モータリゼーションの兆しが見え始めた昭和30年代にオート三輪やトラックを使った自動車運送業をやってほしいという地域の皆様の声に推され、正式に認可が下り、創業しました。
今のような事業規模に至るまでどのような歴史をたどったのでしょうか
池畑もともとコンビナートのある地域柄、石油の入ったドラム缶の輸送などをやっていました。それが現在のビジネスの柱の一つであるタンクローリーによる石油の輸送につながっています。また、昭和40年代になると、四日市を拠点としたGMSが誕生しました。今や日本最大級のチェーンですが、当社の日頃の仕事ぶりをご評価いただいたのか、ご縁があってお仕事を手伝わせていただき、もう一つのビジネスの柱として今日まで続いています。
2018年にクラウド型のデジタルタコグラフを導入されました
池畑それまではほかのメーカーのカード型を使っていました。ですが、カード型では情報のリアルタイム性がない。今ほど、運送業の効率化が社会から求められている時代はないと思います。
私たちも社会的責務としてもっと効率性を追求しなければならない。それにはまず、業務の可視化が必要だと思い、クラウド型の導入を決めました。
どういうところが変わりましたか?
池畑クラウドということでリアルタイム性が違います。今この瞬間に自分たちのトラックがどこにいるのか地図上で確認できますし、荷主様から問い合わせがあった場合に、ドラレコ動画を事務所から取得して、状況を確認することもできます。バックカメラをデジタコにつなぎこんだ車両も一部にあるんですが、作業の状況なども見えますね。
これからはデータを分析して、ドライバーが生産性を上げるお手伝いを会社として取り組んでいきたいと思っています。改善の取り組みの第一歩は作業の可視化ですから、いま、こうやってデータが取れたことでDXのスタートラインに立てたかなと思います。
当社が理想とするDXの実現に向けて、メーカーさんにもこれまで以上にご協力いただこうかなと(笑)
ありがとうございました。