野々市運輸機工株式会社(石川県)は、DX・デジタル化を始めとして、様々な新しい取り組みを積極的に試みています。富士通クラウドデジタコの活用方法を同社代表取締役社長 吉田章氏に伺いました。
御社はデジタコの導入も早く、デジタル化に積極的に取り組んでいる印象です。
吉田 2007年から少しずつ業務のデジタル化を進めてきました。2011年に基幹システムを導入し、受注から請求までをシステムで処理できるようになりました。 デジタコの導入は2000年くらいです。導入は早かったのですが、当時はあまり活用できていなかったですね。
デジタル化を進める際に課題はありましたか。
吉田 様々な取り組みを試してきましたが、コミュニケーションの問題が最後まで残りました。電話が主ですから、言った言わないのトラブルとかですね。
どういった取り組みを行ったのでしょうか。
吉田 思い切って電話を禁止し、コミュニケーションを全部チャットにしました。グループチャットを活用すれば周りの様子も分かりますから、不公平感も改善できます。言った言わないもなくなりました。大胆な試みでしたが、上手くいきましたね。
デジタル化の取り組みの一環としてクラウドデジタコを導入しました。
吉田 クラウドデジタコの導入は2021年10月です。 デジタコは他社のものを使っていたので、導入にあたって機能比較もしっかりとやりましたが、富士通のクラウドデジタコは労務管理などの機能・帳票の利便性が高かったんですね。
他社のデジタコは完全なクラウド方式ではないので、何十万円もする別ソフトが必要であったり、パソコンへのインストール作業が必要だったり、システム構成が古かったんです。 その点、富士通は同業他社さんからのオススメもありましたから、安心して導入できました。
クラウドデジタコでどの程度効率化が実現できたのでしょうか。
吉田 帳票の作成や集計作業が格段に早くなりました。 労務管理の集計作業では、デジタコの運行記録を表計算ソフトにコピーしてから集計していました。 一日二時間程度かかっていましたが、今はほぼゼロになりました。
クラウドデジタコの導入で、全体として定型作業は7~8割減りました。 作業時間の短縮や位置確認が楽になって、お客様からの確認にも素早く回答できるようになりました。
最後に、今後の見通しを教えてください。
吉田 私たちは今後、中継輸送や混載輸送を強化していきます。 そこで問題となるのが、一般的なチャーターと比較して一つのものを輸送するのにたくさんの人が関わるので、モノと情報の流れが複雑になるということです。解決の一手として、クラウドデジタコとグループチャットを接続したり、他のアプリケーションを連携させることで、効率的で確実なオペレーション体制をつくります。
そして、お客様や地域に必要とされる会社を実現します。
ありがとうございました。