丸の内興業有限会社(愛知県)は、愛知県に本拠を置き、家電や自動車部品から食品、セメント等の輸送を手掛けている運送事業者です。
今回は、代表取締役 平野隆広氏、専務取締役 柴田 和義氏に、同社が導入したナビゲーション対応の富士通デジタコDTS-G1Dの活用についてお話を伺いました。
デジタコを導入する前、どのような課題を抱えていたのでしょうか。
平野 荷物の積み込みに膨大な時間がかかることが長年の課題でした。各ドライバーはお客様先で荷物を積む、他のトラックに場所をゆずる、再び積み込む、などを繰り返しますが、実質的には1時間半程度で済む作業に4時間近くもかけていたのです。
しかも、この大半が待機時間です。車両にはアナタコを搭載していたものの、それだけではドライバーの正確な稼働状況が把握できませんでした。
柴田 待機時間については以前から法律で定められていますよね。国土交通省も30分以上の場合は日報に書いておくよう義務付けてきましたが、その記録をどう扱えばいいのか分かりませんでした。
そんな中、なぜデジタコを付けようと思われたのですか。
平野 最大のきっかけは、アナタコの時代にドライバーと音信不通になったことがあったからです。てっきり車内で寝ているものと思っていましたが、実はお客様先で積み込みを待つ間、周辺を走行中にもらい事故が起きていました。ドライバーは交通ルールを守っていたのですが、本当に残念でした。
そこで「事故で数人の人生が変わってしまった。利益よりも安全を優先させよう」と決心し、当時最先端だったクラウド型デジタコのDTS-G1Dを購入しました。2022年4月には待機車両を除く全てのトラックに導入済みです。
デジタコを導入し、お客様からの評価はいかがでしょうか。
柴田 業務に透明性が出たことで、新たに大手自動車会社との取引が始まる予定です。
先方からコンプライアンスに関連した全32問のチェックシートを渡されていて、目を通したところ現時点で31問をクリアできる見込みです。あとは社内用の掲示物を作れば胸を張って全問回答できます。もしデジタコを導入してなかったら、結果は8問でしたね。
今後の目標をお聞かせください。
平野 設備投資を続け、適切なルールの下で楽しく、温かみのある組織にしたいです。この一択ですね。うれしいことに、社内には父子2代で勤める従業員もいて、こんなにありがたいことはありません。
それでも「いい会社だね」よりも「強い会社だね」と言われるようになりたいです。目先の勝ち負けに流されず、どんな逆境も跳ね返せるようなたくましい集団を目指します。
ありがとうございました。