2024年問題とは?
2019年4月、改正労働基準法が施行された。 長時間労働の是正、ワーク・ライフ・バランスの改善、労働生産性の向上を促す、いわゆる「働き方改革」である。 トラックドライバーについては施行から5年間の猶予期間を経て、2024年4月から罰則付きの時間外労働上限規制が導入される。
現在の拘束時間(労働時間+休憩時間)は 原則1ヶ月293時間となっており、月平均の時間外労働時間は99時間※となっているが、
2024年4月以降のトラックドライバーの時間外労働時間は、36協定の締結をした上で年間960時間に制限されるため、月平均80時間となる。
また2023年4月、中小企業における60時間/ 月超の時間外労働に対する割増賃金(割増賃金率25%→50%)が適用される。時間外労働時間の上限規制を比較すると、現在と今後の時間外労働時間は年間240時間減る計算だ。
つまり、人手不足や長時間労働が常態化している運送業界において、 現状を変えルールを守りながらも業務を滞りなく行う体制を整える必要があるのだ。 これが「運ぶドライバーがいない。物が運べなくなる」と言われる「物流の2024年問題」である。
※1カ月 4.3週、22日勤務、1日1時間の休憩時間として計算
- 法定労働時間(週40時間) 172時間
- 時間外労働時間 99時間
- 休憩時間 22時間